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体験入学の準備

1.子ども本人と家族の同意を得る

 

 日本語力が低い子や内向的な性格の子にとって、見知らぬ人ばかりの環境に1人でおかれることは大きなストレスがかかります。ほとんどの場合は、日本の小学校のクラスメートから歓迎されますが、日本語がおかしいことを指摘される可能性もあります。お子さんや家族とよく相談して、無理なく楽しい体験となるように心がけましょう。

2.受け入れてくれる学校を探す

 

 次に受け入れてくれる学校を探します。日本の実家に滞在する方は地元の小学校を選ぶケースが多いようです。その他長期滞在が可能な場所の周辺で探してみます。地域によって、教育委員会で手続きが必要な場合と直接校長先生が許可を出してくれる場合とあるようです。
 できれば実際に体験入学する前の休みを利用して、地元の小学校に打診してみるとよいでしょう。それができない場合は、2、3ヶ月前に校長先生宛に入学体験をお願いする手紙を送りましょう。例えば7月1日からの入学体験をお願いする場合は、「GW明けがベスト」だそうです。なお、手紙を書く際、「国際郵便での煩を避けるため、お返事はメールでいただければ幸いです」と書き添えて自分のアドレスを明記しておくと、その後のやり取りがぐっとラクになると思います。

3.必要なものを揃える


 校長先生の許可がでると、入学体験に用意すべき物(ノート、筆記用具、給食セット、上履き、名札、赤白帽子、リコーダー、水着など)やすべき事(個人で保険に入るなど)を説明されます。制服や体操着は学校指定のものがありますが、近所の知り合いの方に声をかけておくと、お下がりをもらえることもあります。教科書、ドリルなどもその学校で貸してもらえるのか、別途購入する必要があるのかを確認しましょう。

4.滞在先の確保


 事情があって日本の実家に長期滞在できない場合、ウィークリーマンションを利用される方もいます。
 通常の予約は1ヶ月前から受け付けているところが多いようですが、早目に手頃な物件を探しておきましょう。出稼ぎ労働者や水商売の方が利用している物件もあるようなので、「ファミリー向け」「子ども可」のキーワードで検索されることをお勧めします。プライバシー保護のため、管理会社では住人に関する情報を公開していませんが、海外からの体験入学であることを説明しますと、概要を教えてくれることがあります。基本的な家具はついていますが、備品については物件によって大きく異なりますので事前に確認しておくことをお勧めします。
 懐中電灯と目覚まし時計は持参したほうがよいでしょう。インターネットを日本で使われない方は、事前に台湾で周辺地図、お店や病院の情報、子連れで利用できる施設の情報、郵便局や図書館の利用時間、新聞購読申し込み先、タクシー会社の電話番号などをネットで調べて、印刷していくと便利です。
 費用は地域によって異なりますが、(首都圏・郊外・家族向け)の物件では1ヶ月の家賃が10~15万円、光熱費が2~3万円、清掃費が2~3万円というのが相場でした。ちなみに家賃は利用期間によって、光熱費は利用人数と期間によって異なりますが、清掃費は利用期間の長さに関わらず利用1回につき1回発生します。

5.心の準備


 準備の第一段階は「子どもに体験入学を楽しみにさせる」というもので、具体的には日本の学習雑誌や、アニメや子ども番組、日本に帰国した幼稚園時代のお友達の話など、機会あることに「日本の小学校って、楽しいらしいよ」、「給食、すっごくおいしいんだって」、「日本の小学校の教室って、こうなってるんだぁ~!行ってみたいねぇ!」などと、子どもをその気にさせる会話を心がけるようにしましょう。実際にランドセルをみて、入学体験をしたくなったという子も多いようです。
 台湾で生まれ育った子の中には和式トイレを使えない子もいますので、使い方をデパートなどで練習しておきましょう。
 登校初日に担任の先生からクラスメートに紹介されますので、挨拶の練習もしておくと良いでしょう。また、親の方に台湾を紹介してほしいという依頼がくる場合もありますので、台湾を紹介できる資料や写真を用意しておくと便利です。

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